【リーダーのメンタルヘルス】多忙な経営者が「無心」の時間を持つべき理由と「自分に合った無心」を見つけるヒント

「多忙な毎日の中で、どうやって頭を整理しているんですか?」
経営者やチームを引っ張るリーダーとして日々奮闘していると、
周囲からこのような質問をいただく機会が少なくありません。
しかし、正直にお話しすると、“私自身はもともとじっとしているのが大の苦手なタイプ” です。
常に何らかの決断を迫られる立場にいると、つい頭をフル回転させ、
「正しさ」や「最適解」を求め続けて疲弊してしまうことはありませんでしょうか。
1. 独立後に挑戦したマインドフルネスで「脱落」した理由
会社員時代や独立直後の慌ただしい日々の波にかまけ、
以前から興味のあった茶道をずっと後回しにしていました。
そんな中、独立して少し時間にゆとりができた頃、
その当時、世間で注目されていた「マインドフルネス」や「坐禅」に挑戦してみたのです。
しかし、静かに目を閉じれば閉じるほど、
頭の中には「あの案件の対応はどうしよう」「あの課題をどう解決すべきか」と
仕事の思考が次々と浮かんできてしまいました。
思考を止めようと焦るほど雑念でいっぱいになり、
私はマインドフルネスからあえなく脱落してしまいました。
そんな私が、長年後回しにしていた「茶道」を思い切って始めてみたところ、
一気にその魅力へ引き込まれていったのです。
2. 身体を動かすからこそ辿り着ける「お点前」の集中と気づき
茶道のお道具の扱いや、静寂の中でお茶を点てる指先の所作。
手を動かしながら「お点前」だけに集中していると、
不思議と頭の中の雑音が消え、自然と「無心」になれることに気づきました。
面白かったのは、もし頭の中に「仕事の課題」などの邪念が少しでも残っていると、
どれだけお点前に集中しているように見えても、
手順を間違えたり集中が途切れたりすることです。
「あ、自分は今、別のことを考えていたな」
そうやって自分の心の揺らぎや邪念にその場で気づかせてくれるのも、
茶道ならではの素晴らしい体験でした。
3. あなたにとっての「無心」を見つける3つの問いかけ
「無心になる」と言っても、全員が茶道や坐禅に合っているわけではありません。
じっと瞑想するのが得意な人もいれば、私のように身体を動かすことで頭が空っぽになる人もいます。
大切なのは、「世間の正解」ではなく「自分が没頭できる方法」を知っておくことです。
「自分に合う無心の方法がわからない」という方は、
ぜひ次の3つの質問をご自身に投げかけてみてください。
質問1:時間が経つのを忘れるほど「指先や身体」を動かしている瞬間はいつですか?
(例:料理の千切り、車の運転、プラモデル作り、靴磨き、楽器の演奏、スポーツなど)
質問2:過去に「気づいたら余計な悩みを忘れていた」と感じた活動は何ですか?
(例:サウナに入る、掃除に没頭する、山を登る、無心で走るなど)
質問3:「静止すること」と「動作に集中すること」、どちらがラクだと感じますか?
【静止がラクなタイプ】 ➔ 坐禅、ヨガ、深呼吸、瞑想
【動作がラクなタイプ】 ➔ 茶道、手作業、運動、筋トレ、散歩
静かに目を閉じるだけが「無心」ではありません。
自分が心地よく雑音を手放せる「スイッチ」を一つ持っておくだけで、
日々のストレスや思考の疲労をリセットしやすくなります。
4. 「無心」の時間で生まれる心の余裕が、組織と対話を変える
自分を客観視することと同じくらい大切なのが、
何も考えずに「頭を空っぽにする時間」を持つことです。
それは単なる現実逃避ではありません。
心を一度フラットに戻し、思考の疲労をリセットして
再び現場やメンバーと向き合うための大切な準備時間です。
上司の心の余裕やコンディションは、部下との対話の質にそのまま表れます。
○部下が本音を話しやすい「心理的安全性」が生まれる
上司が常に焦りや疲弊を抱えていると、
部下は「今話しかけたら邪魔になるかな」と遠慮し、
報告や相談(SOS)を躊躇してしまいます。
心が整っている上司の存在そのものが、職場に安心感をもたらします。
○感情に振り回されず、しなやかな意思決定ができる
頭の中が雑念でいっぱいの状態では、
部下の失敗やトラブルに対して感情的な対応をしてしまいがちです。
一度頭を空っぽにする習慣を持つことで、
落ち着いて客観的な判断を下せるようになります。
自分が「無心」になれる処方箋のような時間を持っておくことが、
激しい変化の中で自分自身と組織を守る強力な土台になります。
終わりに
先ほどの質問を思い返し、
「自分が最近、気づいたら夢中になっていた手作業や活動」を
1つだけノートに書き出してみませんか?
そして今週末、まずはスマホや仕事から完全に離れ、
その活動に15分だけでも没頭する時間をスケジュールに組み込んでみましょう。
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