AIコーチング時代だからこそ考えたい、1on1を自社で行う本当の意味

近年、AI技術の急速な発展により、コーチングの分野でも大きな変化が起こっています。
AIコーチングサービスや外部の専門コーチによる1on1代行サービスが次々と登場し、
手軽で効率的な選択肢として注目を集めています。
確かに、これらのサービスは客観的な視点や専門的なスキルを提供してくれる価値ある選択肢です。
ただし、外部委託で価値がある一方で、その限界もあります。
AIコーチングや外部コーチングのメリット
・24時間365日利用可能(AIの場合)
・専門的なコーチングスキルと豊富な経験
・社内のしがらみに縛られない中立的な立場
・個人のスキル向上や意識改革への効果
しかし、ここで重要な問題があります。
社員が抱える悩みや課題の多くは、実は会社内部に根本的な原因があることが少なくありません。
たとえば職場環境、人間関係、業務プロセス、評価制度、企業文化など、
これらの組織的な問題は、外部のコーチングだけでは残念ながら根本的な解決には至りません。
自社1on1でなければできないこと
問題の本質は、個人の外にあります。
社員がストレスを感じたり、パフォーマンスが上がらない理由の多くは、
組織構造や職場環境に起因しています。
外部コーチングで個人の対処法を学んでも、
問題の根源が改善されなければ、一時的な解決にとどまってしまいます。
これらのことは、実際に私がこれまで多くのビジネスパーソンのコーチングをしてきて感じたことなのです。
自社で1on1を実施する真の価値
1. 即座の問題解決と改善
社内の管理職が直接話を聞くことで、組織的な問題を即座に把握し、
具体的な改善策を講じることができます。
2. 組織改善への直結
個人の声が組織改善に直接反映されるため、根本的な問題解決につながります。
これにより、同様の問題を抱える他の社員の課題も予防できます。
3. 心理的安全性の構築
上司と部下の信頼関係が深まり、
「問題があれば相談できる」という安心感が職場全体に広がります。
4. 継続的な関係性の強化
外部サービスと異なり、日常的な関係性の中で継続的なサポートが可能になります。
自社1on1を成功させるために
自社1on1を成功させるためには、
「問題を問題として会社に伝えやすい雰囲気と仕組み」の構築が不可欠です。
これは単に面談の時間を設けるだけでなく、組織文化そのものの変革を意味します。
ただし、これまでいち早く1on1を取り入れた日本企業では、効果的な自社1on1に「大きな壁」がありました。
それは、上司側の「コーチングスキル」の問題です。
せっかく1on1の時間を設けても、上司のスキルが不足しているために
1on1の効果が出ないばかりか、却って逆効果になってしまっていたのです。
またコーチングスキルは、一朝一夕で手に入れられるものではなく、
継続的な訓練や時間やお金の投資も必要です。
そのため、外部委託によるコーチングや1on1に頼らざるを得ないのが現状でした。
当社では、そこをカバーできるスキルと仕組みがあります。
・HRMクラウドシステムの利用により、
社員一人ひとりにあったコミュニケーションやマネジメント方法の理解
・エグゼクティブコーチによる上司側へのコーチングスキルや1on1導入研修
・効果的な当社独自の1on1の進め方伝授
以上により、当社では短期で効果的な自社1on1を導入するサポートが可能です。
最初は、上司側も体験的に1on1を受けながら、1on1を試行錯誤で進めつつも
最終的には自社内で社員の声をしっかりと受け止め、効果的な1on1が可能となります。
それこそが、持続可能な組織成長への鍵となるのです。
技術の進歩により選択肢が増えた今だからこそ、
改めて「なぜ自社で1on1を行うのか」という本質的な意味を見つめ直し、
真の組織改善につなげていきたいものです。