管理職になりたくないあなたへ。
先日、テレビで見かけたある調査結果に愕然としました。
Q. あなたは管理職になりたいと思いますか?
A.
なりたいと思う 8%
条件によってはなりたい 20%
なりたいとは思わない 72%
そう。『管理職になりたくないあなたへ』。
まさに、あなたの回答がここにありました。
私が驚いたのは、なりたくない人の比率があまりに高かったことと、
回答した人が、男女両方の結果だということでした。
どうしてこんな結果になってしまったのでしょう?
管理職になりたがらない理由とその対策
私なりにその原因と対策について考えてみました。
①管理職のマイナスイメージ
調査結果の理由で、「責任が伴うから」「仕事量が増えるから」「給与が伴わないから」
のような、マイナスイメージが強いことがわかります。
それはまさに、自分の身近な管理職を見ていて思うことなのでしょう。
では、実際に同じ調査で、管理職をしている人への質問
「管理職のやりがいについて」の回答を見ると
「やりたいことができる」「自分が成長できる」「給与が上がる」「責任が伴う」
こんな回答が得られています。
部下の方から見ていると、管理職は「責任は取らないといけないのに割に合わない」とか
「わざわざ大変な仕事を自ら引き受けるなんて」という印象が強いのでしょう。
でも、管理職側から見ると、責任ある仕事だからこそ、やりがいがあったり自分が成長できると感じているわけです。
ここに、見ている側(管理職でない人)とやっている側(管理職)との大きな印象の差がありました。
管理職でない人でも、「成長したい!」という気持ちはあるはずです。
やる前はマイナスだと思っていたことも、実際やってみるとそれがプラスになることがわかってくるのです。
給与は上がって、やりがいもできて、成長できる!
これってどう思いますか?
②面倒なことから逃げたい
この調査の中で、管理職の方に、「管理職の立場で苦労していること」についても聞いています。
上位に挙げられていること全て、人間関係の問題でした。
私は、管理職の1番の仕事は「部下育成」だと思っておりますので、
もちろんそれが大変なのは百も承知です。
近年、性別に関わらず「面倒なことをしたくない、できるだけ効率的に仕事をしたい」
と考える人が増えてきています。
でも、仕事をしていく中で、人と関わらずに仕事はまずできません。
管理職であろうが、一般社員であろうが、仕事をする上で人間関係の問題を避けては通れないのです。
そして、人が成長していくには『試練』は欠かせません。
『試練』を避け続けていては、ずっと成長できないのです。
管理職であろうが、一般社員であろうが、です。
あなたは、成長したいですか?それとも、成長したくないのですか?
③管理職の仕事は簡単ではない
「管理職になりたい」と答えた女性は、男性に比べ8ポイントも低かったそうです。
いろいろ言ってもやはり「管理職の仕事は大変。簡単ではない」という事実。
それは、私自身経験しているので、間違い無いと思います。
自らすすんでその大変な仕事に就かなくても、と思う女性の気持ちはわかります。
ましてや、育児もしながらだと「そんな生活は無理!」と思ってしまうのもわかります。
でも面白いことに、この調査では、子どもがいる女性の方が子どもを持たない女性より
「管理職になりたい」と答えた比率が高かったそうです。
これはどういうことを意味しているのでしょうか?
もちろん、お金の問題もあると思います。
「管理職になって給与を増やして、生活を楽にしたい」という思いもあるでしょう。
でもそれだけではないと思います。
大変な仕事だからこそ、管理職という立場は面白いのです!楽しいのです!
育児も同じ。
子どもを育てるって本当に大変。
子どもの世話をしたり、我慢することも増えたり。
でも大変な分、幸せに感じることもたくさんあります。
そしてママやパパ自身も、子どもを育てることで、
苦しいことや楽しいことをたくさん経験しながら、一人前の親に成長しているのです。
管理職もそれに似ていると思います。
部下を育て、組織というチームをまとめて成果を出していく。
管理職という仕事は大変。
「大変だからこそ、面白い!楽しい!成長できる!」
そう思いませんか?
④企業や風土の問題
ここが1番厄介です。
「管理職とはこうあるべき!」
昭和の時代の管理職像をまだ続けていませんか?
「私のやり方を真似しなさい。」などと
あなたの変なマネジメントスタイルを押し付けてませんか?
時代は変化しています。
「男性は外で働き、女性は家庭を守る。」
そんな時代は終わったのです。
もしそんな社風であるのであれば、
もしそんな押し付けがましい上司がいたとしたら、
それは変えていくべきです。
むしろ部下が「こんな管理職ならなってもいいな」と思えるような
そんな管理職の姿を見せてほしいと思います。
一人一人、マネジメントスタイルは違います。
その人に合ったやり方があるはずです。
たとえ有能な管理職の人がいたとしても、
その人のやり方が他の人でうまくいくとは限りません。
だから今知っている人のやり方で、あなたの「管理職像」を決めつけないでください。
あなたがうまくやれる方法がきっとあるはずです。
おわりに
いかがでしょうか?
でもいろいろ言ってるだけでは、何も変わりません。
実際にやってみなければわからないのです。
やってみて面白いと思えば、どんどん突き進んでいけばいいし、
違うと思ったら、別の道を進めばいいんです。
『管理職になりたくないあなたへ』
もしあなたが成長したいと思うのであれば、
「管理職やってみない?」と声掛けされたら、
「はい、やってみます!」と答えてほしい。