プレゼンは必須なビジネススキル!苦手な人でも上手にプレゼンする方法【発表編】
プレゼンや大勢の前で話をすることが苦手な方は、意外と管理職の中にも多いものです。実際、私も苦手としています。
しかしながら、プレゼンはビジネスをする上で避けて通れない、最も重要なコミュニケーション力の一つです。そして、努力していくことで必ず上達できるスキルでもあります。
プレゼンはコミュニケーション力
本来のプレゼンテーション(以下、プレゼン)は、「自分の思いを伝えること」です。コミュニケーション能力の1つ「伝える(話す)能力」と言えます。しかしながら、プレゼンは一方的に発信するのではなく、相手が理解しているのか、どういう反応をしているのかを確認しながら、情報を伝えていかなくてはなりません。
ところが残念ながら、多くの人は一方通行のプレゼンしかやっていないのです。
プレゼンといっても、多くの人を対象とするものばかりではなく、1対1の営業トークもプレゼンの1つです。相手のことを考え、自分が話しながらも相手がきちんと聞いてくれているか、どう反応しているかを確認しながら進めていく、つまりプレゼンは、双方向コミュニケーションなのです。
一方で、プレゼンを苦手とする人は、大勢の前で話をすることも苦手な場合が多く、自分の思いを伝えることだけで精一杯で、聴いている相手のことまで確認する余裕がないことも多いと思います。
今回学ぶプレゼンする際のコツやテクニックを知り、実際のプレゼン中に実践することで、自信がつき、余裕をもってプレゼンできるようになります。そうすることで、話しながらも相手の反応を確認する余裕も出てくるのです。
プレゼンの進め方
プレゼンの本番での効果的な進め方について、説明していきます。準備だけでなく、コツさえ理解していれば、本番でも決して失敗せず、効果的にプレゼンできるようになります。
導入部分で意識すること
プレゼンターの印象は、第一印象で決まります。まずは、最初から相手の注意を引くように、大きな声で明るく挨拶をしましょう。
また、自己紹介も非常に大切です。「メラビアンの法則」を聞いたことがある方は少なくないと思います。この法則によると、見た目と話し方で、印象の9割以上が決まってしまいます。
プレゼンターの見た目と話し方がよくなければ、どんなにすばらしい内容でも、お客様の心に残るプレゼンにはならないでしょう。服装やお辞儀の仕方、声のトーンや話し方など、相手を不快な気持ちにさせないよう、基本的な部分は事前に確認しておきましょう。
本題に入る前に、発表スケジュールを相手と確認しておくことも大切です。いくつの項目の話か、どのくらいの時間を予定しているのか、休憩時間はいつ取るのかなどを相手の方と共有しておきましょう。予定がわかっていると、プレゼンの体感時間が短くなるといわれています。
配布資料がある場合は、お客様の手元に資料がきちんとあるか確認をしましょう。複数の資料がある場合は、一つ一つ資料を相手に見えるように示しながら、資料の特徴も説明しながら確認するようにしましょう。
会場全体を見渡すようにしましょう。一人一人に3秒~5秒でアイコンタクトを切り替えていき、全体を見渡すようにしましょう。会場全体の人が「自分は見られている」と意識してくれます。
プレゼン本番中の話し方、ふるまい方
話す声のトーンに気をつけて話しましょう。私も緊張すると声が小さくなったり、震えたりします。本番でも大きな声で落ち着いて話せるよう、普段から腹式呼吸での発声練習をしておくことをオススメします。
また、メリハリをつけて話すことも大切です。特に強調したい部分は、「大きな声で」「ゆっくりと」「何度も繰り返す」ことが大切です。
これまでの声より一段大きくゆっくりと話をすることで、聴衆はこれまでの話とどこか違う印象をもって聴くことになります。また話のキーワードとなる単語をプレゼンの中に何度も繰り返し伝えると、知らないうちにその言葉が記憶に刷り込まれることになります。
聴き手にメリハリを与えるには、話し方だけでなく、ジェスチャーも大切な要素です。大げさなジェスチャーは必要ありません。
数字を指で表したり、決まった表現にはこの動きを入れる(例えば、「残念です」という際に、手を胸に当てて目を閉じるなど)というものをあらかじめ決めておき、ここぞという時のシーンを選んで使うと効果的です。多用しすぎるとかえって逆効果になりますので、気をつけましょう。
クロージングで心がけること
プレゼン最後の締めは、相手にとって後でプレゼンの内容を思い返したり、プレゼンをきっかけに行動に移すきっかけとなり、非常に重要です。
まずは話した内容の振り返りを行いましょう。今日のテーマは何だったのか、伝えたい思いは何だったのかを再確認しましょう。ダラダラと説明するのではなく、ポイントに絞ってまとめることが大切です。
質疑応答は、聴き手側にとって意外と印象に残ることから、質疑応答でのやりとりがうまくいけば、好印象でプレゼンを終わることができます。質問が出たら、全体に対して質問の内容を周知したうえで、質問に答えるようにしましょう。肯定的な質問が出たところで、質疑応答の時間を終えることが大切です。
プレゼンを成功させるテクニック
「つかみ」を入れる
プレゼンの導入部分に使うのと使わないのでは、相手に対してプレゼンの印象が大きく変わります。「プレゼンの成功は、最初の30秒で決まる」と言われている程です。魅力的なつかみができると、それだけでプレゼンの完成度が変わってくるのです。
①質問からはじめる
いきなり聴衆に対して、プレゼンのテーマにつながるような質問から入るつかみ方です。この方法では、聴衆は「参加者」となりプレゼンに知らず知らずのうちに引き込まれているわけです。
②数字からはじめる
資料に数字だけを表示し、「この数字は何を表すでしょうか?」と質問し、時間をおいて回答する方法です。プレゼンに関係する数字に関して、考えさせることから始めると、そこで一気に印象深くなります。
③秘密を打ち明ける
「実をいうと…」というフレーズを使い、プレゼンターの少し前の状態や秘密を素直に打ち明けることで、話し手のリアルな部分を知って、聴衆の興味を一気に引くことができます。
④エピソードからはじめる
プレゼンターの実体験から、プレゼンのテーマにつながるようなエピソードについて話し始める方法です。「ここに来る時に乗った飛行機の中で隣に座った人が…」と話すことで、「これからどんな話が始まるんだろう」と聴衆は興味津々で聴き始めるでしょう。移動中などに意識してネタ探しをするとよいでしょう。
⑤共通点を伝える
こちらもプレゼンターの体験談からですが、直接プレゼンのテーマにつながるような体験について話し、聴き手に共通点を抱かせ、共感を得る方法です。人は、自分と似ている人や共通点が多い人に好意的になることから、「自分と共通点のあるこの人の話は、自分に価値がある」と感じて話を聴いてくれるでしょう。
締めの言葉をインパクトに!
最後の締めの言葉に、ちょっとしたインパクトがある表現を使うと、非常によい印象でプレゼンを終わることができます。「終わりよければ全てよし!」という言葉もあります。
少し頭をひねって、オリジナリティあふれる自分だけの締めの言葉を作りましょう。四字熟語やテレビCM、ことわざなどをアレンジしたり引用することもよいでしょう。
笑顔で目線は聴き手に
話し手は、常に笑顔で落ち着いてゆっくり話すことが大切です。そうするだけで、自信をもって話しているように感じられます。
また、視線配りに気をつけると気持ちを落ち着けることができます。早い段階で、よくうなずいてくれる人や笑顔で聴いてくれる人を見つけておきましょう。時々その人たちに視線を送ると、安心してプレゼンを進めることができます。
まとめ
以上のように、今回は苦手な人でもうまくプレゼンできる方法【発表編】と題して、実際にプレゼンする際のコツやテクニックなどについて、まとめました。
上手にプレゼンするには準備を十分に行い、コツやテクニックを学びましょう。そして学ぶだけでなく、それを実践して自分のものとすることが大切です。何度も練習したり、プレゼン回数を重ねていきながら、少しずつプレゼンスキルを磨いていきましょう。
プレゼンは双方向コミュニケーションです。「自分の思いを伝える」だけでなく、相手の反応はどうなのか、関心を持ってくれているか、理解してくれているかなどを確認しながらプレゼンできるようになったら、あなたはプレゼンスキルをすでにマスターしています!